エサオマントッタベツ岳(1902m)登山 二人 (#2/2) 土田 猛
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2日目、4時起床。コーヒー、卵スープ、パンで朝食をすませ、5時出発。標高300mほ
どのカール壁を攀じ登って稜線に立たなければならない。丁度隣の若夫婦も出発すると
ころで、挨拶を交わして一緒にガレ場を登る。彼らは昨日ナメワッカを目指したがブッシ
ュのすごさに途中で引き返して来たとのこと、また、ガレ場の下降中に後ろを熊が横切っ
て行ったこと等を話してくれた。彼らは昨日落とした地図を探しながJP直下の雪渓ルート
を登るというので、別れて我々は最も安全?といわれる左端のルートで登る。
滑落に注意して慎重に登るが、テントは見る見る小さくなり眼がくらむ。途中からは潅木
に捕まりながら登れたが、あまりの急勾配に胸が苦しくなる。1時間後、やっとのことで
JPの東側にたどり着き一息入れる。次いでそれほど濃くないハイ松をこぎ、稜線を辿っ
てエサオマントッタベツ岳を目指す。生憎ガスが南から湧き出して周辺の山並みは見る
ことができない。
北東側のカール壁にある2箇所のキレットから下を覗くと、あまりにもの急峻さに言葉を
失う。このキレットを登下降するつわもの達がいるらしいが、命知らずと言えようか。熊と
の対面を避けるために笛を吹きながら、エサオマントッタベツ岳山頂に先着する。
山頂には木に縛り付けたテープがあるだけで、今まで登った日高の山頂には標識があ
っただけに寂しいものである。念写真を撮って20分ほど休憩して下山する。今日はまた
滑滝を下って1日仕事の沢歩きがあるので長居はできない。晴れていたら幌尻岳とカム
イエクウチカウシ山が見えるはずなので、ガスが切れることを期待して歩くが残念ながら
報われなかった。
カール壁途中からの山頂
しかし、神威岳、久山岳、剣岳などはよく見えた。同じルートを落石に注意して慎重に下
り、9時20分テン場に戻る。2本の冷えたビールでAさん達と一緒に登頂祝いをした。テ
ントをたたみ、荷物をパッキングして10時に下山開始する。滑滝で3人組みのパーテイ
と、さらに下流で小樽の夫婦(ともに中高年)、2人の若者に出会った。
997mの二股でお湯を沸かしてコーヒーを入れ40分ほど寛ぐ。その後は暑くて堪らず
水の中をジャブジャブ漕いで沢歩きを楽しんだ。15時頃から雲行きが怪しくなり、一雨
来そうだ。山頂部はガスで全く見えない。16時やっと入渓地点に着き、林道を急いで駐
車地点に16時40分に到着する。小雨が降り出し、本降りになる前に何とか間に合っ
た。
着替えて、新嵐山荘に入浴に向かう。走行距離256×2=512km
<<タイム>>
1日目 1:50手稲発、6:00〜8:00新嵐山荘、9:10登山口発、9:55入渓、11:00
〜10Co800m、12:05〜30Co886m昼食、13:50〜14:00Co1036m、15:10
〜30Co1269mの滝下、16:30北東カール
2日目 4:00起床、5:00テン場発、6:00稜線、7:00〜20エサオマントッタベツ岳、
9:20〜10:00テン場、10:57〜11:05滝の下、12:20〜13:00997mで昼食、1
6:00入渓地点、16:40登山口、17:45〜19:20新嵐山荘にて入浴、食事、22:50
手稲着
2005.8 土田 猛

エサオマントッタベツ登山の写真集はこちらです。
(写真の掲載は終了しました。)
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