13日(土)3時半起床。ほとんど寝たような気がしないまま朝を迎えた。スープとパンで 簡単に食事を済ませ、5時前に小屋を出発した。まだ外は薄暗い。笛を吹き鈴を鳴らし ながら、最初の小沢沿いの道を砂防ダムを越え、やがて背丈を越える笹薮の中を1050 mピークをめざす。この西尾根コースはいくつかのピークを愚直なまでに忠実に辿る忍 耐の要るコースである。


ペテガリ岳の山頂はガスで見えない

地図上には1050m、1259m、1293m、1191m、1301mのピークと12〜3箇所のアップダ ウンが繰り返されており、体力が要求されるコースである。復路もこのピークを辿って降 りることになるので、ペース配分が重要になる。依然としてガスは濃いが前方の山頂から ご来光が昇り、周囲は一気に明るくなる。ほぼ1時間毎に休憩を取りながら、先行者の いない山頂を目指す。今回の山行の目的の一つは、1ヶ月前に登った1839峰に再会 することであった。残念ながら湧き上がるガスで眺望はなく、右手に中ノ岳が見えただけ だった。最後の1301mピークから一旦100mほど降りて、500m登り返す。潅木からハイ 松に植生が変わり、やがて笛を強く一吹きして誰もいないぺテガリ山頂に躍り出た。

ペテガリ岳山頂(ガスで視界なし)

寒くはないがガスで視界もなく山頂標識のみの山頂は侘しいものである。濡れた草木の 雨露で登山靴の中はぐしょ濡れ、脱いで乾かしたいところだが、日差しがない。30分ほ どの休憩後すぐに下山開始した。15分ほどで、東京のグループとすれ違う。
1293mピーク付近から少しガスが上がり明るくなってきて、ペテガリ岳やルベツネ岳の8 合目部分までが見えるようになってきた。ガスの切れ間からおそらく1839峰と思われる ピークがほんの一瞬だけ顔を出した。カメラを構えたときにはまたガスの中に消えてい た。あまり満足感の得られないまま15時半には小屋に戻りついた。
小屋の前には2台の車が駐車されていた。静内ダム(2人)と三石ダム(3人)経由でやっ て来たと言っていたが、なんとなく割り切れない気持ちだった。私と同様に元浦川林道か ら峠を乗越し来た人は1人だけだった。彼の話によると、私の歩いた後には、大きな熊 の足跡が1kmほど続いていたと言う。さすがに疲れたせいか、ビールと焼酎で酔いが回 り、19時頃にはシュラに入りそのまま翌日の2時まで爆睡した。




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