2002年04月10日

北工会秀岳会 徳舜瞥山バス山行感想文 (3/3) 豊巻 直美
登山口からいよいよ登り始めると、しばら くして巨大な岩がごろごろとある場所に出 ました。このたくさんの岩を、時には這い つくばるようにして登り、一休み。トップを 歩いていたのは、なんとあの70歳の方で した。全く息を上げずに、何事もなかった ような顔をされています。感心せずには いられませんでした。
途中、ぬかるみがあったり階段状のきつ い登りがあって、なかなか足が上がりま せん。歩いても歩いてもずっと登り道は 続きます。

8合か9合目あたりでしょうか、ようやく三 角の頂を見ることができました。まだまだ 遠いのです。うんざりした気持ちになりま したが、その一方「ああ!この山も美し い」と胸が高鳴りました。私たちは頂上を 極めるためにここまでやってきたのです。 もう一踏ん張り。運動不足のせいで膝が ガクガクしておぼつかないのですが、新し く買った登山靴は私を支え、滑りやすい 道もなんとか歩ませてくれます。よし、行 こうと気持ちを引き締め、登り続けるとだ んだんと寒くなり、植物の葉も少なくなっ てきました。もう、ひたすら歩き、登ること しか考えられません。いえ、思考は止まっ てしまって、もう登るだけの人なのです。

そして目の前の視界が広がり、ついに迎 えた頂上。思わず「バンザーイ!」と体中 で叫びました。360度の視界には支笏湖 や太平洋も目に入ります。他の山々も紅 葉で美しい模様のじゅうたんをかぶって いるようでした。私たち以外の登山者も 満足した笑みを浮かべています。持って きたおにぎりは、寒さですっかり冷えきっ ていました。隣では家族の登山者がコン ロを囲み、熱々のラーメンを湯気を立て ながら食べています。うらやましくてたまり ませんでした。今度山に登る時は、頂上 に着いたら必ず何か暖かいものを食べよ う。くたくたに疲れているのに、もう次回の ことを考えていました。

今回の山行では怪我や事故もなく、無事 終えることができ、一緒に参加したメンバ ーに励まされ心から感謝しています。
特にリーダーは準備段階から奔走され、 当日も細やかな点までお気遣いしてくだ さいました。そのなごやかなお人柄のお 陰でリラックスでき、頂上までたどり着くこ とができました。どうもありがとうございま す。

徳舜瞥山よ、美しい姿を見せてくれて、さ らに頂まで導いてくれてありがとう。

おわり
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